「週末パス」とは、フリーエリア内のJR東日本在来線と私鉄・第3セクター路線の普通列車及び快速列車の普通車自由席が、指定された土休日の2日間乗り放題となる切符である。運賃のみ有効であり、フリーエリア内の新幹線や特急列車に乗車する場合は、別途特急券の購入が必要となる。
現在の週末パスと効力の違いはあるが、前身は「ウィークエンドパス」「土・日きっぷ」という名称で販売されていた。
週末パスの利用概要
利用可能な路線
- 有効期間中、フリーエリア内の以下路線の普通列車(快速含む)普通車自由席が乗り放題
- ●JR東日本の在来線(酒田・湯沢・小牛田 以南)
- ●山形鉄道線全線
- ●阿武隈急行線全線
- ●福島交通線全線
- ●会津鉄道線(西若松~会津田島間)
- ●北越急行線全線
- ●えちごトキめき鉄道線(妙高高原~直江津間)
- ●しなの鉄道全線
- ●長野電鉄線全線
- ●上田電鉄線全線
- ●アルピコ交通線(松本電鉄線)全線
- ●富士急行線全線
- ●伊豆急行線全線
- ●鹿島臨海鉄道線全線
- ●ひたちなか海浜鉄道線全線
- *フリーエリア内の新幹線(東海道新幹線を除く)・特急列車等を利用の際は、別途特急券が必要
販売要綱
- 価格
おとな:8,880円、こども:2,600円 - 発売期間
有効期間開始日の1カ月前から前日まで
*当日購入は不可なので注意 - 有効期間
土曜・日曜、または祝日を含む連続した土休日の2日間
*4月27日~5月6日、8月10日~19日、12月28日~1月6日の期間は利用不可
週末パスと通常運賃との比較
週末パスの「元を取る」には、どうすればよいか考えてみよう。例えば、所定区間の往復の場合、東京〜仙台の往復だけで元を取ることができ、更には新幹線も利用可能である。(週末パスは運賃のみ有効であるため、新幹線または特急列車を利用する場合は、別途特急券を購入する必要がある)
東京〜長野の往復の場合、その区間の往復だけでは週末パスの元を取ることができないが、長野周辺であれば、長野電鉄やしなの鉄道も利用できるので、JR在来線の利用と組み合わせれば、十分に元を取ることは可能かと思われる。
利用区間 | 片道運賃 | 往復運賃 | お得額(※2) |
---|---|---|---|
東京〜仙台 | 6,050円 | 12,100円 | ▲3,220円 |
東京〜新庄 | 7,150円 | 14,300円 | ▲5,420円 |
東京〜新潟 | 5,720円 | 11,440円 | ▲2,560円 |
東京〜長野 | 4,070円(※1) | 8,140円 | ▽740円 |
横浜〜長野 | 4,510円 | 9,020円 | ▲140円 |
東京(新宿)〜松本 | 4,070円 | 8,140円 | ▽740円 |
千葉〜松本 | 4,510円 | 9,020円 | ▲140円 |
※1)全線北陸新幹線を利用した場合の運賃。在来線を使用する場合、横川〜軽井沢間のJRバス(碓氷線)は週末パスは利用不可なので注意
※2)所定の利用区間の往復運賃(おとな)と週末パスの価格との差額。▲価格表記が週末パスを利用した方が、通常運賃と比較して、お得となる金額
週末パス利用のモデルコース
日本一のモグラ駅「土合」と新潟を巡る旅
- 1日目
・東京→越後湯沢(上越新幹線)*特急券別途購入
・越後湯沢→土合(上越線)
・土合駅探索
・土合→越後湯沢(上越線)
・越後湯沢→新潟(上越新幹線)*特急券別途購入 - 2日目
・新潟→吉田(越後線)
・吉田→弥彦(弥彦線)
・弥彦神社及び周辺散策
・弥彦→吉田→東三条(弥彦線)
・東三条→直江津(信越本線)
・直江津→上越妙高(妙高はねうまライン)*週末パス利用
・上越妙高→東京(北陸新幹線)*特急券別途購入
先日、週末パスを使用して、新潟方面へ旅をして参りました。 まず行った先は「日本一のモグラ駅」として有名な秘境駅、JR上越線の土合(どあい)駅。 また、土合駅は「関東の駅百選」にも認定されている。 東京から土 …
土休日という利用可能日が限定されてはいるが、日帰りまたは1泊2日という短期間の行程であれば、週末パスを利用する価値は十分にあると思われる。南東北、甲信越方面への旅行には是非、週末パスの利用を取り入れてみて頂きたい。