「青春18きっぷ」は、全国のJR線の普通列車(快速含む)が乗り放題となるフリーきっぷである。普通列車のほかには、JR西日本宮島フェリー、BRT(バス高速輸送システム)も利用することができる。「青春18きっぷ」の発売は通年ではなく季節限定(春・夏・冬)だが、その利便性は高い。
「青春18きっぷ」の利用概要
利用可能な路線
- 以下の路線が乗り放題
- 全国JR線の普通・快速列車の普通車自由席
- BRT(バス高速輸送システム)
- JR西日本宮島フェリー
- 以下の第三セクター路線については、特定条件下で利用可能
- 青い森鉄道線:「青森〜八戸」「青森〜野辺地」「八戸〜野辺地」間については、普通・快速列車の普通車自由席に乗車してJR線へ通過利用する場合に限り利用可能。青森駅、野辺地駅、八戸駅に限り途中下車可能であるが、以上の区間内で下車した場合、別途乗車区間の運賃が必要となる。
- あいの風とやま鉄道線:「高岡~富山」間については、普通列車の普通車自由席に乗車してJR線へ通過利用する場合に限り利用可能。高岡駅、富山駅に限り途中下車可能であるが、「高岡~富山」以外の区間を乗車した場合(区間内での下車、区間を越えて乗車等)は、別途全乗車区間の運賃が必要となる。
- IRいしかわ鉄道線:「金沢~津幡」間については、普通列車の普通車自由席に乗車してJR線へ通過利用する場合に限り利用可能。金沢駅、津幡駅に限り途中下車可能であるが、「金沢~津幡」以外の区間を乗車した場合(区間内での下車、区間を越えて乗車等)は別途全乗車区間の運賃が必要となる。
- 特急列車は原則利用不可であるが、特例として以下区間に限り、青春18きっぷ(乗車券)のみで、特急列車が利用可能
- JR石勝線の特急列車「新夕張~新得」間
- JR奥羽本線の特急列車「青森~新青森」間
- JR宮崎空港線の特急列車「宮崎~宮崎空港」間
- JR佐世保線の特急列車「早岐~佐世保」間
- 「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」を別途購入することで、北海道新幹線の「奥津軽いまべつ~木古内」間・道南いさりび鉄道線の「木古内~五稜郭」間の片道を利用可能(詳細は後述)
販売要綱
- 価格
12,050円(こども用の設定はなく、大人と同額) - 発売期間・利用期間
発売時季 | 発売期間 | 利用期間 |
---|---|---|
春季 | 2023年2月20日~2023年3月31日 | 2023年3月1日~2023年4月10日 |
夏季 | 2023年7月1日~2023年8月31日 | 2023年7月20日~2023年9月10日 |
冬季 | 2023年12月1日~2023年12月31日 | 2023年12月10日~2024年1月10日 |
- 有効期間
任意の5日間
※1日利用分が5回分セットとなっており、複数人による利用も可能(例:5人で1日利用)
「青春18きっぷ」で本州から北海道・函館方面へ
「青春18きっぷ」を利用の際、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」を別途購入し、併用で利用する場合に限り、北海道新幹線の「奥津軽いまべつ~木古内」間・道南いさりび鉄道線の「木古内~五稜郭」間の片道を利用することができる。
「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の利用条件は以下の通り。
- 木古内を除き途中下車不可
- 新幹線は、「木古内~奥津軽いまべつ」間のみ有効であり、新函館北斗・新青森方面へ乗越または乗り継ぎをすると、乗車区間全ての運賃・料金が必要
- 道南いさりび鉄道線内では途中下車不可であり、途中下車した場合は、その駅までの運賃が必要
「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の価格は、2,490円。発売期間・利用期間は、青春18きっぷと同じである。

「青春18きっぷ」を利用した行程例
以下は「青春18きっぷ」5回分をフルに活用した行程の一例である。東京発着で同一ルートを通らずにJR線のみ利用する(第三セクター路線は利用しない)。各日8時か9時出発・夕方5時か6時にはその日の目的地の駅に到着するように(最終日となる5日目だけ21時台着)行程を組んでみた。
*下記ダイヤは2021年2月時点のものであり、最新のダイヤとは異なる場合あり
- 1日目 東京 8:38発 →(名古屋 15:03発)→ 大阪 18:43着 ※経由路線:東海道本線、関西本線、大和路線
- 2日目 大阪 9:30発 →(名古屋 12:24発)→ 上諏訪 17:21着 ※経由路線:京都線、東海道本線、中央本線
- 3日目 上諏訪 9:22発 →(新宿 14:20発)→越後湯沢 18:22着 ※経由路線:中央本線、中央線快速、湘南新宿ライン(高崎線)、上越線
- 4日目 越後湯沢 9:02発 →(新潟 11:42発)→ 秋田 18:19着 ※経由路線:上越線、信越本線、白新線、羽越本線
- 5日目 秋田 8:09発 →(仙台 15:02発)→ 東京 21:52着 ※経由路線:奥羽本線、仙山線、東北本線、宇都宮線、京浜東北線または山手線
上記5日間の総移動距離は、約2300km。東京~博多間の往復距離とほぼ同じである。
「青春18きっぷ」と同じような性質を持つ切符として、以下切符も存在する。旅の用途に応じて、どの切符を利用するか検討してみては如何だろうか。
ローカル線でのんびりと旅をしたい季節が近づき、そんなときは切符一枚で乗り放題の旅へ・・・。そこで「北海道&東日本パス」での旅はいかがだろうか? この切符は青春18きっぷと同じく、発売時期は通年ではなく、春・夏・冬の年3回 …